1996.10.14〜2006.08.14

 


A Hard  Days Nightのはじまり

With a little help


1996年の12月14日、生まれてちょうど2ヶ月の子豚のようにまるまると太ったゴールデンgirlが我が家にやってきました。
それまで子猫を見慣れていた高橋家の面々はそのアンバランスで頭の大きな不器用な動きの生き物に、ただただ唖然としていました。子猫なら2ヶ月になるとトイレもすぐに覚えてミニ猫としてなにもかも一丁前なのですが、子犬というものは本当におぼつかないのです。それに大型犬ですから足の太いこと。それから臭い。猫はほとんどにおいがありませんが、子犬には子犬独特の臭いがあります。新陳代謝の激しい時代ですから当然ですがなにもかもが初体験でした。
ケージ、犬用粉ミルク、ペットシーツ、子犬用ナチュラルドライフード(IAMSのラムライスのパピー。後にAVOのPuppyfood。)、食器(ステンレス)、ママ犬アリスちゃんの臭いのついたタオル。とりあえずこのようなものが用意してあったと思います。
名前も家族でいろいろ考えました。最後までソフィーという名前も残っていましたが、結局そのころちょっと面白いなと思ってみていたアメリカの女流写真家の名前"Sindy・ Sharman"からSindyをいただきました。この写真家は面白いコンセプトをもっていて、マドンナやヘプバーンなどの有名人に、自分がなりきってセルフポートレイトを撮るのです。明るくおハネちゃんな性格からかよく「シンディー・ローパー?」といわれますが、こちらのシンディーはCindyと綴ります。
キッチンのテーブルの下にケージを設置して子犬を休ませました。なにもかも初めてなのですでに5冊ほど犬の育て方、ゴールデンの育て方、などを読んではいましたが、実際になるといちいちこれで良いのか、間違ったことをしていないか、気になって仕方ありませんでした。可愛いと言う気持ちと責任感で、押しつぶされそうです。一日目の夜は夜鳴きをするので決して見に行ったり手をだしたりしないで泣かせっぱなしにすることと決めました。おとなりの奥さんにももしかしたらうるさいかもしれない、とお断りしておきました。そして案の定、第一日目の夜はキャーンキャーンと泣き続けていました。無視し続けた結果、夜鳴きはその晩だけで2晩目からはぴたりととまりました。でも思惑どおりにいったのはこれだけだったかもしれません。その後はすべてが手探りのど真ん中におちてゆきました。

Golden Slumbers

Sindyは朝と夜では大きさが違うくらいどんどん大きくなってゆきました。そうこうするうちに予防接種も終わりそろそろお散歩も解禁と言う時期になりました。子犬とはいえ、大型犬の散歩がいかに大変なものかいきなり思い知らされました。
もちろんまっすぐに歩くはずもなく、あっちへふらふら、こっちへふらふら、鳩を見ればドドドドー、猫をみればダダダダー。そのほかにも風に舞う落ち葉やごみ、ほかのわんちゃん、食べ物をもっている子供、声をかけてくれた大人などなど飛びついたりアタックしたりしながら私を引きずり回します。躾の本を取り出してつけ、あとへ、の号令や引き綱の持ち方など一通りやってみますがうまくはゆきませんでした。のちにリードのひきかたやタイミング、怒ると誉めるのメリハリのつけ方など、いろいろなこつがつかめていなかったためとわかってきました。
毎日のスケジュールは次第に固まってゆきました。午前中のお散歩、夕方のお散歩、夜寝る前のお散歩、食事の時間など。早起きが苦手なので午前中ゆっくりお散歩していたのですが、ある日朝早くご近所の犬たちがたくさん集まる公園があることを教わりました。
朝早起きをするなんて!!とても無理ではないかと思われましたが犬のためにそれができたのです。

Come Together

かれこれ8ヶ月になっていたSindy。それまで四苦八苦のしろうと躾が、できているのやらいないのやら。公園デビューでそれが白日の下にさらされることになりました。
そこはすり鉢型の野球場を小さくしたような公園です。私は朝早く、はれぼったい顔をしてSindyを連れ、タカラヅカの大階段を下りるようにしてみんなの視線を浴びながら野球場へと降りてゆきました。
「おはようございます」挨拶の後簡単にSindyの紹介をすると、リーダー格の人がみんなに「この子はSindyちゃん。女の子で8ヶ月だって。避妊手術ずみですって」と大きな声で言ってくれました。犬たちが興味深げにたくさん集まってきて臭いをかぎ始めました。Sindyはもううれしくて興奮してうずうずしています。みんなひとしきり臭いをかぐと遊ぼうというサインを出している子や、あまり興味ないわ、と言う子もいてそれぞれ散ってゆきました。Sindyをリードから放してみたら・・・もううれしくて公園の土手をめちゃくちゃに走りまわる。怖いくらいです。「元気な犬ねぇ」とみなさん呆れ顔でした。
この時期ですと公園デビューとしては少し遅かったのかもしれませんが、とてもよかったと思います。いろいろな子と仲良く遊べる子になりました。ある事件がおきるまでは・・・。

こうして毎朝公園でひと暴れし、また夜公園でひと暴れするようになりました。自分では躾ていたつもり、いうことを聞いてくれているつもり、でした。



Sindyの事件簿

Sindyに訓練らしきことを本気でしなければと思ったときすでに2歳になっていました。
「2年かけて培ったものを直すのに2年かかります」ときっぱり言われました。それにはまず飼い主の私を治さなくてはいけませんでした。その詳細をお伝えする前にやはり、Sindyがいかに大変なことになっていったか、順不同に思い出すままお話しておきたいと思います。

飛びつきの問題


うれしいといっては飛びつく、ほしいといっては飛びつく。
怒っても止まらないノンストップ・ミュージックのようなものです。しかも人間は誰でも自分のことを愛してくれている、みんなお友達、くらいに考えているようです。

ある木枯らし舞う秋の日に、むこうから白いマスクをした犬連れのご婦人が歩いてきました。擦れ違いざま何を思ったかSindyはいきなりご婦人に飛びついて白いマスクをはずしてしまったのです。はがしたマスクをくわえて得意げなSindyと唖然とする奥さん。平謝りで泥とよだれのついたマスクをお返ししました。幸い犬連れであったためか許してくれました。偶然かとおもいきや、今度はその数日後グランドでまた、今度は黒いマメシバをつれたロマンスグレーのおじさまのマスクをジャンプはずししてしまったのです。これは確信犯です。完全に犬にさきを越された飼い主はまた平謝りでした。なぜマスクなのか。それはわかりませんが飛びついてはずすことに面白さをみいだしたのでしょうか?

夜のグランドではプードルやパピヨンといった小型のわんちゃんとよく遊んでいましたが、ここでも問題がおきてきました。体の大きいのを良いことにほしいおもちゃがあると小さなわんに軽く体当たりしておもちゃをとりあげてしまうのです。まぁ、かつあげかゆすりのようなものです。
「返しなさい!」といくら怒ったところで面白がって私から逃げ回ります。いいようにこちらが弄ばれてしまいます。そしてやっとの思いで捕まえるとおもちゃをわたさずに飲み込んでしまいました。
悲しいやらなさけないやらで私はSindyに馬乗りになって首根っこをつかんでゆさぶっていました。
「Sindyちゃんのまま怖い」「Sindyがかわいそう」などの声がきこえていたにもかかわらず・・・。
(おもちゃはラテックス製であったため、1ヶ月後にすべて排泄されました。ある元旦の朝の便のなかにおもちゃの象の目が二つ並んでみえたときは、あの事件を再び思い出して悲しくなりました)

訓練をしよう、と言う思いが決定的になったのはこんな事件からです。
それは・・・

人糞大量摂取と嘔吐事件

新宿駅の西口広場からホーム
レスの人たちが追い出されたあと、新宿近辺の小さな公園にも行き場を失った人たちが寝泊りするようになりました。そしてこれが問題なのですが、その人たちの中にはトイレを使わない人もいました。つまり草の中やひどいときには石の階段のわきなどにそのまま垂れ流してしまうのです。
折も折、そんな人間の排泄物が公園の一隅にひっそりとあったのです。ひとしきり遊んだSindyは鼻の良さからとっくにそこにあることを認識していたようです。ちょっと目を離したすきに一目散に人糞(以後カレーと表記)のところへ飛んで行き、ぱくぱくと食べ始めたのです。
「キャー、何食べてるの!!やめなさい!!」と叫んで首根っこを押さえましたが、口のまわりはカレーだらけで臭いがプンプン。この世のカレー地獄でした。
しかも同じ犬仲間から「昨日浮浪者がこちらむきにお尻を出して用を足しているのを、そういえば見たわ」との証言もありました。
すぐに水道のところへ直行し、口の中も外も洗いながしました。続きは家のお風呂場でシャワーを使ってがばがばと洗いました。鬼のような形相で無言で口を洗う私はSindyにどうみえていたのでしょうか。
口を洗ったあと居間に移動したSindyは、一呼吸おいて思いっきり今公園で食べてきたものをもどしました。フローリングの床一面に・・・。冬場のホットカーペットの敷いてある時期でなくてよかったと不幸中の幸いに少しだけ感謝しました。その掃除もまたこの世のカレー地獄でした。たまたま2階にいて何も知らなかった夫が階段を下りてきて臭いに絶句していました。不幸中の幸いがもうひとつ、夫はあきれながらも決して怒ったりせずまた2階へとあがって行ったのでした。

トレーニング

どのようなトレーニングをしたか。おおまかにいうと、「いけない」でやめる、「待て」でとまる、「おいで」でこちらにくる、それだけです。おすわり、おあずけ、ふせは十分にできていました。しかし問題は明るく元気なSindyが調子にのってはりきったときには一切聴く耳をもたなくなることなのです。そして怒ろうとすると面白そうに逃げ回ることです。

方法はまず首輪をチョーク(ひっぱると首が締まる首輪)に替え、その先にリードとして10mのザイルをつなぎます。(訓練用のロングリードは高いものですが、山用品のお店でザイルを切り売りしてもらうと安くて済みます。運がよければザイルの端切れにちょうど良いものが特価でみつかるかもしれません。)ほかのわんちゃんの足に絡んだりしないように常に注意が必要です。みなさんずいぶん我慢してくださったと思います。犬を放して自由にしているときに、悪さを急に止めたいと思ったとき、このザイルをたとえば「いけない」の合図とともに足で踏んでおさえるのです。飼い主から離れて自由にしているつもりでいたSindyがこのときギャフンとなりました。勝手に走って飼い主を無視したり、ぬいぐるみを持って歩いている子供の手からそれをもぎとったり、しようとした瞬間にリードを踏まれてギャフンです。これにはタイミングが大切で、先生にいつも怒られるのは私でした。ザイルを踏むのと「いけない」のこえ掛けのタイミングです。そのコツがつかめてくると、Sindyは逃げようと思っても「いけない」の声の後ではもうリードを踏まれていて逃げられないことがわかり、そこで止まるようになります。そして10mあったリードをその半分の5mにします。同じように続けてうまくいけばまた半分の長さにしてみます。もし失敗がつづくならまた長くしてしまいます。「まて」「いけない」「おいで」全部これでマスターします。
先生のコメントでは「こんなに訓練のはいりやすい子いないよ。訓練大好きだね。のみこみも早い。」だそうなのですが・・・。
最終的に長いリードはなくなり、リードをつないでいたナスカンとお印ばかりに残したザイルだけになります。ナスカンは『長いのがまだつながっていて勝手なことはできないんだぞ』と思い出させるためにわざと重くて存在感のあるものにしておくのです。
今ではチョークカラーに普通のリードをつないであり、放してもよさそうな条件のところでは単にリードをはずしています。

トラウマ

誰とでも仲良しで、少しばかり乱暴な子のほうが遊んでいるときにスリルがあって好きというくらい元気いっぱいのSindyでしたが、ある事件をきっかけに仲良し歯車が狂ってしまいました。それは・・・

8ヶ月のころから一緒に遊んでいた、ダルマシアンの女の子とのあいだに起こった事件でした。Jちゃんは元気いっぱいの女の子でどちらかというとほかの犬達は彼女が来ると引き気味でした。しかし負けないくらい元気なSindyには格好の遊び相手になりました。疲れを知らない走りっことおいかけっこで、目で追うのが大変なくらい。ところがある日、Jちゃんのお母さんが捨てられたか迷ったかした、年老いたポメラニアンを拾ったのです。そのポメちゃんの飼い主さんがみつからないまま、最終的にJちゃんの家族になりました。Jちゃんはおもしろくなかったのでしょう。次第にストレスをためてゆき、時折人にも犬にも噛み付くようになってゆきました。
そんなある日、Sindyを連れていつもの公園の階段を降りてゆくと、先にきて放されていたJちゃんがいました。こちらに向かって走ってきたと思いきや、いきなりリードに繋がれたままのSindyの首にがぶり。負けじと噛み返すSindy。とっさのことでリードをひきましたが間に合いませんでした。Jちゃんの耳からは鮮血が滴り落ちています。
これだけではなく、その後再び会ったときもいきなり飛び掛ってきたため、Sindyはすっかり犬に対して警戒心が強くなってしまいました。特に首周辺に相手の口元が近づくと、すばやい動きで先手を打とうとします。つまり噛んでしまうのです。これには本当に参ってしまいました。今でも初対面のwanちゃんには、細心の注意を払ってでなければ近づけることはできません。



病気もしくは”のようなもの”

コールドテイル症候群

まず象徴的だったのがしっぽの痛み。
訓練をして、ご褒美に遊んでもらっていたら、もううれしくてうれしくて、先生が大好きでしっぽをめちゃくちゃに振り回していました。その夜、ちょっと座ってはキューンキューンとなくのです。どこが痛むのかそーっと足をさぐってみましたが、足はなんともないようなのです。肩、お腹、首、頭と探って最後にしっぽを触ったらキャン!
そういえば全くしっぽを動かそうとしません。夜通しピスピスなくので、結局、娘と私が交代でつきそって眠りました。翌日獣医さんへおもむきましたが、しっぽに痛みがあるということしかわかりません。とりあえず痛み止めの注射をし、飲み薬を処方してもらいました。しっぽは下げたままです。しかし思ったより早くしっぽの痛みはうすれ、回復しました。先生のお話ではラブラドールにしっぽを痛める子が多く、前にもしっぽを振りすぎて壁に打ちつけ続けたため骨折した子が来た、とそのときにおっしゃっていました。のちに、「らびぼんず」というHPで、尻尾の振りすぎでなる"コールドテイル症候群"という病気があることを知りました。まさしく、これであったと確信しました。

痛み止めの注射のほかに、獣医の先生には内緒で試したものがありました。それは”里芋パスタ”というもので、自然食品センターで扱っています。里芋を粉にしたものでそれを水でみみたぶのような固さに練って湿布薬にするのです。乳がんの患者さんの痛みや炎症をとるために使われているそうです。これも効いたとは思いますがSindyのロングヘアーについた乾いたパスタを取り除くのがとても大変でした。

顔面麻痺

これは、公園の女暴れん坊将軍の異名をとるグレートデンと遊んでいて、顔の左側をぶつけてしまったときに起こりました。ゴツッという鈍い音が確かに聞こえました。そのままSindyもグレートデンも走り続けていたので、私は気が付きませんでしたが「Sindyちゃんのお顔!!」という叫び声にびっくりして見ると・・・なんと左顔面がだらりと下に垂れ下がっているではありませんか。目の位置に目がないのです。ほっぺたもさがるだけ下がっています。その形相をみて公園中がびっくり状態に。早くお医者さんへ行ったほうがいいよ!!という声に大慌てでSindyをリードに繋ぎましたが、もうその帰り道でみるみるうちに顔面が元通りにもどってゆきました。本人は顔がずれていようが戻ろうが、全く意に介していません。もちろん一応獣医さんへ連れてゆきました。先生の解説では「おそらく、ひじを打つとあたりどころによってジーンとしびれたように感じる場所があるが、顔面にも実はそういう場所があって、(犬の頭蓋骨を片手に)たまたまそこにグレートデンの顔の部分が当たって一時的に麻痺をおこしたのではないか。すぐにもどったところをみると、ジーンとなっていた間の出来事であったと思われる。」というものでした。

足の痛み

2歳のころにはさんざんさまよったあげく、wysongのメンテナンスというドライフードをあげていました。栄養状態は大変よく、湿疹もあまりでなくなり、毛もとても良かったのですが、カロリーがけっこう高く、いつのまにかこデブちゃんになっていたのです。最高時には32,5Kgになっていました。以前獣医さんに28,5Kgになったときに「ここで止めるように」と警告されていたのにもかかわらずです。
そしてそのことがやはり、体重過剰からくる足の捻挫や肩をつく突き指ならぬ突き肩をひきおこしました。今日はよく走って遊んだな、と思うと帰りにはびっこをひいて帰ることがときおり起こるようになりました。走りこみよりもボールをとろうとしたときの急ブレーキがいけないようです。それにオーバー気味の体重がのると足や肩をいためるのです。
そのたびに1週間安静にしますと、つぎに開放感からまた大暴れして足を痛めたりしていました。このことも手作りご飯へ移行するきっかけになりました。つまり無理なく体重を落とす為です。

アルカリ尿

Sindyは女の子なのでおしっこの回数はそれほど多くありません。ですが、あるときから一度散歩に出ると何回もおしっこの体勢をとるようになりました。しかもそのたびに出ているおしっこの量が少ないのです。細かく何回もおしっこをするということは残尿感があるということです。すぐに獣医さんに相談しました。エコー検査の結果膀胱の炎症はたいしたことはないということでした。そしておしっこをしたあとのペットシーツを乾かしてもって来るようにといわれました。もし結石があればきらきらとした結晶が尿に混じっているはずなのです。また平たい入れ物をさっとお尻の下に差し込んで、尿もとりました。これでわかったことは"アルカリ尿"になっているということ、"ストルバイトの結晶がある"ということでした。結晶とは石の手前の状態です。


治療としては
1.軽い膀胱炎をおこしているのでそれを治療する。
2.食事療法によって尿のPHを調整する。(軽いアルカリから中性にもっていく)
3.肥満をなくす。

この3点でした。肥満も結石に一役かっていると、そのとき初めて知りました。また食事療法に関しては、ウオルサムのドライフードを使うことがためらわれたので、"手づくりにしてみたい"と先生に申し出ました。以前、下痢をしたときにウオルサムの療法食でひどい蕁麻疹がでたことがあったのです。そのこともあってか、先生は手づくりをとても薦めて下さってさっそくSindyのカロリー計算をしてくださいました。急にではなくゆるやかに移行を開始しました。前にも述べましたがご飯を手づくりにするだけで、体重のほうも順調に落とすことができました。
また私の中では、新薬を使わずにゆるやかに体質改善を図りたいと言う気持ちがありましたのでハーブやホメオパシーに着目したのです。毎日日記をつけるように尿のPHや与えたハーブなどを記録し続けました。尿のPHはペットショップの水物コーナーで、水槽の水替え時期を調べる為に売られている試験紙で調べました。おしっこにその試験紙を浸してみて、鮮やかなコバルトブルーがでると"強アルカリ"なのでがっかりしました。2ヶ月くらいかけてだんだん中性に近づいて行きました。時間は長くかかりましたが体への負担は小さくてすんだと思っています。


使った
ハーブ(量はすべてゴールデンレトリバー用)

ネトル・・・これはいらくさです。フレッシュハーブを買ってきて生のまま粉にひいてそれをティースプーンで朝晩1杯ずつ、ご飯と一緒に与えます。ご飯のトッピングのつもりでどうぞ。これはビタミンが豊富でミネラルも多く、野菜不足を補うものとしても有効です。いまでもご飯にかけています。
Schwarzkummelol(シュワルツクメレル)・・・これはドイツで売っているものです。手にいれるのは難しいでしょう。当時Sindyのしつけを見てくださったかたがドイツで入手したものを譲っていただきました。黒い小さな木の実のようなもので皮膚や粘膜に良いのです。成分はビタミンE、ベータカロチン、ビオチンなどです。エジプトなどではパンにいれて焼いていたそうです。ドイツに行かれる方は探してみてください。人間用です。

ホメオパシー

カンターリス・・・泌尿器の感染症や不安、怒りなどの精神症状が主な用例とされるものです。やけどや刺し傷にも使えます。材料はスペイン甲虫。食後30分以上あけて一日2回、1粒ずつあたえました。症状が良くなったらすに使用をやめます。



Sindy と旅

車の運転もできない私ですが、お友達と一緒に旅行も楽しんでいます。
メグちゃん一家と日帰りで鎌倉の海におでかけしたのが始めての遠出でした。そのときSindyが車に酔うことを知りました。その後も幾度か車でおでかけのたびに酔ったりもどしたりしていましたが、最近になて
Nature Vet”から出ている「QUIET MOMENTS」を試してみたところ、酔いはしたものの嘔吐はせずに済みました。神経過敏や旅行時の緊張をサポートする自然成分のサプリメントです。一粒が大きいのでやや飲みにくいという難点があります。
それからロイター通信社の猿ヶ京にある山荘にお泊りにゆきました。雪が深くてそれは素敵でした。暖炉の暖かさは心の中まで温かくしてくれました。火の力ってすごいですね。
下田のペンションに泊まり温泉にはいったこともありました。ペット用の温泉があるのです。そのころSindyは足を捻挫していましたので湯治をしてみようということになったのです。帰りには体も軽く下田の海で遊びました。

追記:車酔いについて
車に慣れてしまえば酔うこともなくなると思いますが、普段乗ることがない我が家の場合、
バッチフラワーレメディに出会って大変助かりました。車に乗る前、口の中に数滴垂らすだけです。レスキューレメデイという、5つのフラワーレメデイをあらかじめミックスしたものを使っています。レスキューレメデは、家にひとつあると、とても便利なレメデイです。



軽井沢のホテルアスプロスへは、大人数で出かけました。ここはとてもお勧めのホテルです。ホテルの前は牧場でそのむこうは山ですから、Sindyは完全に山犬になっていました。もうリードのことなどすっかり忘れて自由自在に走り回る幸せそうな顔を今でも思い出します。またオフシーズンになったら必ずでかけようと思います。
アスプロスのオーナーさんのお話も大変面白かったです。別荘族の捨てていったハスキーやダックスなど保護した犬たちがたくさんそこに生活していました。牧場があるのでもちろんお馬さんもいます。お食事もとてもおいしく、新鮮な野菜をいかしたメニューがありました。Wanたちは食堂でもノーリードでごきげんに過ごしました。
旅行中のSindyのご飯ですが、お魚の水煮のかんずめと、煮た野菜をタッパーにいれたものを持参しました。
注:2002年に二度目のおじゃまをしたときにはヤギのよしこさんが増えていました。Wanには厳しいよしこさんでした。

 

Sindy My Dear

2002年10月でSindyは6歳になります。
ここまで健康に元気にやってこられたのも、獣医さんやお友達や、躾を見てくださった方、そして家族の協力のおかげです。ネットで知り合ったお友達にも大変お世話になっています。このまま元気いっぱいやんちゃなまま、がんばって欲しいと思っています。
最近気になっていることは瞼の小さな腫瘍です。私にはイボのように見えます。前回できたときにはレーザーメスで麻酔なしで切っていただいたので病理検査はしていません。今回再発していますので一度病理検査を受けようかとおもっています。
それともうひとつイボに良いホメオパシーを、英国で出版されているホメオパシーの辞典のようなものの中に見つけました。コースティカムというものです。これもこれから試してみます。もしなにか良い情報をご存知でしたらこちらまでメールでお知らせくだされば、大変幸せです。

追記:まぶたのいぼについて
7歳になったときに両目のまぶたにあったいぼのすべてを手術によって除去しました。
心電図をとりながら麻酔に大変注意をしながらの手術でした。
このときにマイクロチップの挿入もお願いしました。
できる限り深く根っこからとることができたので、その後二度といぼはできなくなりました。

 

Farewell Sindy

大切な大切なSindyでした。
Sindyがいてくれたおかげで、わたしは動物たちの置かれている状況に目をむけることができました。
必ずしも大切に愛されている動物たちばかりではないことに気がつくことができました。
捨てられている子猫を保護したり里親さんを探したりできたのも、みんなSindyのおかげでした。
新しい子猫を、いつもやさしく迎えてくれました。
時には「まま、またなの?へぇ、見せて御覧なさいよ」という顔をしながら。

ゴールデンレトリバーという犬種が大好きになったのもSindyのおかげでした。
虐待を受けたり捨てられたりしているゴールデンには胸が痛みました。
自分にできることをしよう、自分にもできることがある、と気づかせてくれ、
また勇気をくれたのもSindyでした。

Sindyのおかげで毎朝毎晩のお散歩でたくさんの素敵な飼い主さんと知り合うことができました。
彼らは公園の清掃をする仲間になってくれました。
一人ではできなかったことです。
お散歩を通じて四季の移り変わりを感じ、お天気の変化に敏感になりました。
みんなみんなSindyに教わりました。

Sindyを可愛がって応援してくださった方たち、掲示板やBlogで温かい言葉をかけてくださったり、
Sindyに会いにきてくださった方たち、一緒にお出かけしたお友達、
一人一人のお名前やお顔を思い浮かべながら
こころからお礼を申し上げたいとおもいます。
本当にありがとうございました。

My Dearest Sindy、今は一度さようならをしましょうね。
また必ず会えると思うから。


See you again!!