モシル君は弟分のイングリッシュセッター、ヌプリ君とともに北海道の稚内に暮らしていました。
大好きなお母さんのとっとさんの愛に育まれて。
モシル君は1992年9月7日生まれです。9歳のお誕生日を目前にした6月に、下顎のがんがみつかりました。繊維肉腫の診断をうけ、北大病院で全摘出の手術をうけました。下顎は半分になりましたが、wanの強さとがんばりで笑顔はかわりませんでした。
しかしその後も辛い治療は続きました。
放射線治療や抗がん剤、再手術などにモシル君もお母さんも耐えてがんばりました。
そして残りの半分の下顎も失い、自力でご飯を食べたり水を飲んだりすることができなくなりました。
それからのモシル君は前より少し甘えん坊さんになったようです。
「がんばりやで我慢強い性格。病気でハンデのある体になっても、私たちの心配をはねのけて家族に明るさを取り戻させてく
れました。そんなモシルが私たちの自慢です。」
お母さんのことばです。
その後再発し、夏を越えることが難しいかもしれないというメールをいただきました。最後にもう一度泳がせてやりたいとお母さんは願っていました。キャンプでうれしそうに泳ぐモシル君のすがたをThanks(アミ&ニーナままさんのホームページ。リンクページからいかれます)でおみかけしたときは本当にうれしかったです。食欲も少しでてきてもちなおしそうだというメールもいただきました。
8月27日でした。前の日の8月26日の朝、10時20分にお星様になりました、というメールをいただいたのは・・・。
数日前には体の内臓のあちらこちらに転移があることを知ったばかりだったそうです。「きっと心配をかけまいと思ったのでしょう。そんなそぶりはまったくみせませんでした。」ととっとさんはおっしゃいました。9月7日のお誕生日を目前にしての、死でした。
でもモシル君の、苦しい病気と闘っているさなかでの、あの笑顔とがんばりにどんなに勇気づけられたことでしょうか。みんな永遠にモシル君のことを忘れません。モシル君はおかあさんの心の中に今は住んでいます。かわらぬ笑顔とあたたかいまなざしで。そして私たちの心の中にも何回もよみがえってくるのです、あの笑顔をたたえて。
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