9月27日 1


昨夜から3つ目のホテル、ノボテル・ウェスト・ロンドンに移った。
やはり3星だけあって今までのホテルと比べると少し落ちる感じがする。
フランス人経営の有名なチェーンホテルである。しかしここでもちゃんとイギリスのホテルらしくズボンプレッサーとポットと紅茶、コーヒーは標準装備になっていた。それにいつもビスケットやショートブレッドがついているので、
これが疲れて帰って来たときに、思いのほかありがたいのだ。

トイレの水の出が悪くて続けて2回押したところ水が出っぱなしになってしまった。
仕方なくフロントに電話する。ほどなくいかつい黒人のお兄さんが「マダム」とやってきた。
お兄さんが一押しすると一発で水が止まってしまった。
「どうだい」という顔をするので「魔法を使ったのね」というと
「タンクに水が貯まってからプッシュすれば大丈夫」とのこと。
「水の出が悪いのがいけない」とはなかなか言えなかったのであった。


ノボテルでくつろぐSindyぐるみ

27日の日程はロンドン市内をピカデリーサーカスを中心にまわりながら、旧スコットランドヤード、ダウニング街、ウェストミンスター寺院、ビッグベン(国会議事堂)、バッキンガム宮殿、スペンサーハウスなどをめまぐるしくまわり、昼からは自由行動というものであった。

ロンドンの面積は東京の4分の3で人口は700万人ほどである。ロンドンの誕生は2000年ほどまえのテームズ川沿いに古代ローマ人が作った植民地"ロディニアム”からである。
街の美観を守るため、電線と電柱はなく、広告や看板には制限が課されている。
テラスハウスが多いため町並みがそろっており、緑が多いのも街を美しく見せている。

 

 
ロンドンの町並みそのものがとても好きだ。左の観覧車は4年前に乗ったことがあるので
旅の仲間にちょっぴりうらやましがられた。
1周およそ30分。ちなみに乗車賃は2000円弱くらい。物価もポンドも高い!!

 
実はこのウェストミンスター寺院でSindyはBFをみつけていたのだ。


故ダイアナ妃の葬儀はここで行われた。


バッキンガム宮殿に至る道へと続く門。この道を通るには特別な許可証が必要。
この日の運転手さんはその許可証を持っている人だった。

 

9月27日 2


バッキンガム宮殿はすでに前回訪れたときに中に入って見学していたので、それほど興奮しなかったが、わたしの大好きなビートルズの「A Hard Days Night」という映画の中に出てくるところなので、必ず訪れたい場所のひとつであった。女王さまがいらっしゃるときは宮殿の屋根のてっぺんに王室旗がかかげられ、ご不在のときはイギリス国旗がかかげられる。この日はお留守だったようだ。

 

 
イギリスでは犬ばかりではなく馬もたくさん見かけた。
このようにホースガーズとして働いている馬ばかりではなく、コッツウォルズでは普通に乗馬を楽しんで
家族で一列に並んで通り過ぎるところも目撃した。
イギリスの中流家庭では子供がいつ「そろそ馬に乗りたい」といいだすやら、
気がきではないそうだ。


宮殿をバックにおのぼりさんな写真を撮るわたし。
宮殿の中には650のお部屋があるが公開されているのは公式イヴェントに使われる
18室のみである。ビートルズに授与されたのと同じOBE勲章も中で見ることができた。
また中庭が美しかったのを思い出す。

宮殿の向かって右手のほうに女王の公園があり、一定の時間開門されているので自由に中にはいることができる。その公園から右のほうにスペンサーハウスがのぞめる。
スペンサー伯爵の家すなわちダイアナ元妃の実家である。

 

イギリスには貴族と平民の階級が厳然と存在する。話す言葉から生活様式まで何もかも、きちんと分かれているようだ。言葉の違いは今回よくわかったような気がする。
われわれ日本人には目に見えないカーテンのようなものだ。
貴族の人たちは広い土地を持ち、権利を売ったり、ホテルを経営したりしながら、新参者はよせつけないように昔ながらの貴族の権利を守って優雅に暮らしているのだそうだ。
戦前は日本にも階級制度はあった。しかし戦争に負けて良くも悪くもアメリカナイズされたことで、お金か実力があればのし上がれる世界になったのだと思う。そういう意味では少々乱暴な言い方だけど、
日本とアメリカのほうが近い。
イギリスの階級制度は日本人にはカエルの面になんとやら。
真のセレブしか入らないようなお店で日本のデパートや原宿のお店と同じ感覚で
物を買う。デパートだって庶民はハロッズなんかには行かないという。
でも日本人のわたしはハロッズにSindy用の食器を買いに行ってしまう。
最近ややその傾向は崩れてきたとはいうものの、「きっと本来ならこのお店は執事かなんか連れていないと
入っちゃいけないんだろうな」と気が付かされた。

 

9月27日 3


午後の自由時間、リバティーでアフタヌーンティを楽しみたいともくろんだが、3時にならないとそれはできないということだったので、まず昼食をとることにした。ツアーで知り合ったお母さんとお嬢さんのNさん一家とわたしで適当にイタリアンを探して入る。
パスタを食べたくなったのだ。
しかし、イタリア人よ、お前もか。
どうしてイギリスにきたらパスタの茹で加減がわからなくなっちゃうの??
おいしかったのは食後のカプチーノだけ。
イギリスに来てスタバ以外でおいしいコーヒーをはじめて飲んだ。
笑ったのは、行く前に絶対に行ってはいけないレストランの一つとしてお友達があげていたお店が、
そのイタリアンレストランの窓から見えたこと。危ない危ない。もう少しで入るところだった。

その後Nさん親子は親戚に頼まれたルイ・ビトンを探すというのでボンド・ストリードにでかけた。一緒に探しながら歩いているとプリングルをみつけたので、パパに頼まれていたアーガエルのセーターを買いに入る。
日本のプリングルですでに下調べをすませていたが、やはり本店にはいろ数も豊富にそろっていて、見るのが楽しい。パープル系をチョイス。
店員さんは「今年の新色が3つ出た中で一番素敵なのがこれです。マダム、Good choiceです。」と褒めてくれた。どうせおだてであろう。

結局なぜかビトンがわからず(実はこのプリングルのずーっと下のほう、ピカデリー・サーカスにもどったほうのバーバリーの先にあったのだ。英語で道を聞き、かつ教えてもらうと言うのはとても疲れる。)
結局わたしが行きたかった場所をひとつはしょって一緒にナイツブリッジのビトンにタクシーで向かう。
わたしはこのロンドンのタクシーも大好きだ。親切でプロ意識が高く、ぼったりしない。

無事ビトンで買い物をすませ、わたしの行きたかったもうひとつの場所、チェルシーファーマーズマーケットのペットパビリオンに向かう。Nさん親子をけっこう歩かせてしまった。
お目あての、雑誌で何回も見たお店なのに、行ってがっくり。
すでにwebでいろいろな世界のお店を見て回り、お取り寄せもしているわたしにはなんら目新しいものが無かったのだ。Sindy用にLovelyな食器を求めていたのだが、小さいのしかない!!
お店のお姉さんに話しかけると「へえー?」とか言っている。
たった今、ビトンのお姉さんとお話していて「きれいな英語ね」と褒められたばかりの英語で話しかけているというのに「へえー?」じゃないでしょう。やっぱりお世辞だったんだ・・・とほほ。


ここがペットパビリオン。
時間の関係で他のマーケットはゆっくり見られなかったけど、有機栽培の野菜のお店や
サプリメントのお店、大きなガーデニング用品店など、面白そうなものがたくさん。

 

紺のセーターがとっぽいSindyのボーイフレンドをご覧ください。

毎日Sindyぐるみと寝ていたわたしは、この日から川の字で寝ることに・・・
Sindyの口元もなぜかほころんでいる。