朝から激しい頭痛と吐き気。飛行機の疲れが一挙に出てしまった。Wicked!!
今日はこれからバースに行き、一番楽しみにしていたコッツウォルズに行くと言うのに。
添乗員さんに電話して朝食はいらない、と告げる。そうして「Don't Disturb」にして無理やり紅茶でバファリン3錠と車の酔い止めを飲み、ひたすら回復を待って眠る。
30分後に起きてみるとなんと奇跡的に回復しているではないか。Cool!!
それからのわたしは毎日バファリンを飲んでいた。寝違えた首は飛行機の中で痛みのピークを迎えていたし頭痛には自信がある。
一日限りのホテルと別れて忘れないようにSindyぐるみもかばんにつっこむ。
まずバースへと向かう。
文字通り2000年前にこの地方に責めてきたローマ人が作った温泉の跡である。
ローマンバスを見る前に、著名な建築家ジョン・ウッドが設計したロイヤルクレッセントという貴族のための集合住居を見学する。その中の一角が売りに出されたときの値段は8億円で、しかもすぐに売れたそうだ。しかし維持費はかなりの額に上るという話だった。
このクレッセントハウスの前の広場では新たな温泉再開を祝して世界3大テノールと呼ばれる
パバロッティ、カレーラス、ドミンゴが無料でコンサートを開いたそうだ。
しかし温泉再開は先に伸びているもようだ。
花壇ごしに撮ると美しいというガイドさんお勧めのポイントから望む
クレッセントハウス。
わたしは荒涼とした感じの上の写真のほうが好きだ。
バースについてからの現地のガイドさんはイギリスの中流以上の家庭の婦人で、労働者階級の人たちとは一線を画している身分の人たちなのだそうだ。日本人にはぴんとこないが、今回の旅でわたしははじめて、イギリス社会にある目に見えない階級制度をおぼろげながら感じることになった。
そのガイドさんは品のよい美しい人でその英語は大変聞き取りやすかった。
ローマンバス見学の前にもうひとつ、バース・アビーという15世紀からの修道院に案内してもらった。
とても美しい。彫刻で有名だが中のステンドグラスも美しいということだ。時間が許せば中にもはいりたかったが、ローマンバスに時間をとられて結局中にはいることはできなかった。
右の写真に写っているのは天国への階段。天使たちが天国への階段をよじ登っている。誰でも
求めれば天国へいけるというのがこの教会のモットーなのだ。
イギリス人はけんかが嫌いで、あまり戦いも強くは無く、あちらこちらから攻められることが多かったのだそうだ。ローマ軍にも攻められ、彼らがここに温泉を発見した。今でも温泉は湧き出ている。
博物館には当時のままの水を湛えた浴槽や彫刻が2000年前のそのままに置かれている。
彫刻にそっと触ってみる。
この中の水はあまりに古いので触ってはいけないと書いてあった。
鉄分が非常に多く、入ることも今はできない。
これらの彫刻が、温泉がイギリスのものではなくローマ人のものであったことを物語っている。
とうとう温泉のまん前まで降りてきた。その古さを思うと目がくらむ。