イギリス帰りふたたび
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Would you care to have a cup of tea?

 

On the way to Canterbury

リーズ城からカンタベリーへ向かう道の途中で400年前から営業しているふるいパブによる。そこでアフタヌーンティをいただくためだ。
パブの名前のJackdowというのはコクマルカラスのことで、このパブは映画にも登場したことがあるらしい。内装に使われている木は古くいぶされたような色合いだった。
ロンドンの街中でももちろん有名なティーサロンがあるが、こういうカントリーサイドのアフタヌーンティも良いものだと思う。
ただし日本人には量が多くて食べきれない。
一緒のバスのイタリア人やカナダ人、ドイツ人は老若男女ともに完食。
食べ残していたのは日本人だけだと思う。
サンドイッチがまたあじけないキューカンバーサンド。
アフタヌーンティのサンドイッチはキュウカンバーと決まっているのか?
それでもスコーンを縦半分に割ってジャムとデボンシャークリームをたっぷり塗っていただく喜び!!


ゴシック様式のすばらしい建物が雨上がりの空に映える。
カンタベリーはチョーサーの”カンタベリー物語”でも有名なふるい街である。
イギリスでは街の格は大きな聖堂があるかないかで決まると言われるが、そういう意味でカンタベリーは大きな街と言えるのだろう。

わたしたちはここでカンタベリー大聖堂を見学した。
実は近くに廃墟となったカンタベリー城聖アウグスティヌス修道院があり、自由に行かれるならそちらにまわりたいところであったが、これも次回またのお楽しみにとっておかざるを得まい。
このふるい街からはロンドンまでローマン街道(ローマ人の作った道)でつながっており、今でもその石垣や道の痕跡が残っている。バスの車内でイギリス国内に残っているローマン街道の地図がまわされたはずなのだが、わたしたちの手元にまで回ってこなかった。
ローマ人たちは西暦43年ごろに大軍でイギリスにのりこみローマ人の洗練された文化や生活様式を伝え、およそ400年あまりのあいだ支配したという。
ロンドンの発祥地ロデニウムしかり、バースしかりである。

Canterbury Cathedral


大きな門をくぐって中へ入る

門をくぐって正面から左に回り右の入り口から中に入るとすぐに別の世界になる
建物は火災にあったこともあり古い部分と新しい部分(新しいといってもかれこれ400年は前のものである)
からできている。
ここは聖トマス・ベケットの暗殺の地として有名。大阪弁のイギリス人ガイドさんは何回もそのことを強調していた。
当時としてはヘンリー2世の送った騎士たちによるトマスの暗殺は大変な事件であったらしい。
のちに聖トマスの流した血が奇跡をおこしたと言われる。
そしてヘンリー8世のときにこの聖堂は一時封鎖されてしまう。
ロンドン塔、リーズ城そしてここでもヘンリー8世が出た、とマミコと頷きあってしまった。

ステンドグラスは反対側にもあり、対をなしている。
そして聖トマスの暗殺された場所はこの小さな礼拝所のすぐ向かって右側である。

私たちは巡礼者、訪問者の方々を心から歓迎します。これまでこの地で行われたすべての祈りに、
あなたご自身の祈りも加えてください。(カンタベリー大聖堂)