ドイツ旅行3

 

ライン河下り



中流から上部にかけたライン渓谷は世界文化遺産に登録されている。
今回はリューデスハイムからザンクトゴアハウゼンまでを船で下る。
ガスがでていて甲板はとても寒い。
かじかむ手で古城をのがすまいとカメラを構える。
Sindyぐるみもちょっと寒そう。


山の上には遠くビンゲンのローフス礼拝堂が霧を通して見える

先に出た船が前を行く。周りの畑はブドウ畑。
これだからおいしいワインができるわけだ。ほどなく右手に城が見えてきて興奮する。
左の白く見える塔のようなものはネズミの塔と呼ばれている。
通行税を徴収するために建てられた関所である。

エーレンフェルス城址
13世紀にたてられたが1600年代にはフランス軍に爆破され廃墟となっている。

左手に新たなお城発見!!
ラインシュタイン城は11世紀に建造された個人所有のお城。
自然の岩盤を利用して堅固に建てられている。

赤い砂岩が特徴的なライヒェンシュタイン城。
11世紀に建てられた、流域でも最古のお城のひとつ。
かつては盗賊騎士がここを根城にしていたという。
現在は個人の持ち物となり、修復されてホテルになっているのだそうだ。


左はゾーネック城。11世紀にたてられ難攻不落の城としてい知られたが、1670年代のフランス軍によるライン侵攻
の際に爆破された。19世紀にはいるとプロシアのウィルヘルム4世が再建。
素晴らしい家具調度が配置されているという。

右はフェルステンブルグ城址。通行税取り立てのために13世紀に建立されたが
現在は廃城となっており塔の部分のみワインの貯蔵庫になっているそうだ。

バッハラッハの町

バッハラッハの船着場
古い町並みが美しく丘の上には大きなお城も見える。
一度下りてみたい街である。
やねのとがった教会はプロテスタントの教会である。

左の写真の白い塔はやはり関所であろうか?
やがて右手に有名なローレライがみえてきた。
この岩は粘板岩の塊で132mあるという。
絶壁となった岩の塊は中世にはすでに
船の難所として有名になっていた。
崖の頂上にはケルト人の作った冠状塁壁の遺跡と野外劇場があるらしい。
時間があれば見たいものだ。
しかしローレライにさしかかったとたんたくさんの人たちが甲板にでてきて
写真を撮りまくるので、ちょっと気持ちがなえて、あまり写真を撮らなかった。

真ん中の写真のトンネルのようなものはやはり何かの跡には違いない。
このほうが気になる!!

左はバッハラッハの丘の上にそびえるシュタールエック城で11世紀建立。
12世紀にはライン河畔でも最も重要なお城の一つとなっていたが17世紀にフランス軍によって
爆破されて廃墟すら残らなかったという。
現在の姿は1925年に建て直されたもの。

右はラインフェルス城。
13世紀にカッツェンボーゲン伯爵がザンクトゴアハウゼンの丘の上の岩盤を利用して建てた、
のちに難攻不落と言われた城。
高い通行税をとりたてて城を増築していたが、18世紀には爆撃で廃墟となった。
のちにウィルヘルム1世が買い求めて修復したが
かつての城の美しさと規模は場内博物館に残された建築士による
城のモデルと絵から想像するしかないという。

左はなんとかシルエットが撮れたシェーンブルク城。
シェーンは美しい、ブルクは城を意味する。
塔以外は再建されて今はホテルとなっている。

右はネコ城。
ネズミ城というのもあるが、見逃した。
ラインフェルス城と同じ侯爵が建てたもので名前は侯爵の名前を訳せば
「猫のひじ」となるため。
一旦はフランス軍の爆撃で廃墟となり、今は再建されて
連邦大蔵省職員のための休暇の家となっている。


ライン川の中州に浮かぶプファルツ城は
金儲けにたけた侯爵が通行税とりたてのために建てた城で
中は見学できるらしい。

とうとうザンクトゴアハウゼンに到着!!
ライン川はまだまだ続くがツアーの悲しさ。
ここで下船する。

 


標識には「猫城はあっち」とか「ローレライはこっち」などと
書いてある。

さて、ザンクトゴアハウゼンでまずお昼ごはんを食べた。
明るい、張り切った、日本からの観光客慣れした、
我らが添乗員さんともツーカーなマダムがとりしきる。
飲める人たちはビール(白ビール、ピルスナー、小麦のビール)を頼み
ワインを頼む人も。
飲めないSindyままはココアをお願いした。

鬼のように太く切ったお野菜。それでもサラダはうれしい。
それからお魚(マス)もうれしかった。右のねじれたパスタはやはりドイツ独特のもの。
その向こうに見える銀のお皿に入ったジャガイモ料理はゲコッホトカルトフェルン。
早くも飽きたかみなジャガイモに手が出ず。

一人参加だと何かにつけ添乗員さんと一緒のテーブルになる。
ところが仕事がら、なかなか座ることもできない。
全員の飲み物の注文をとって通訳し、食事もきちんと全員に行きわたっているか、
確認して確認してようやく席について自分が食べ始める。本当に大変な仕事である。
ちなみに年365日のうち280日は海外にいるので、日本にもどっても時差はもどしていないのだそうだ。
「良かったらこれどうぞ使ってください」と日本から持参の醤油の小瓶を
テーブルに出してくれた。年季の入った醤油の瓶に旅慣れた風格を感じた。



ここからハイデルベルクまでは129Km。車で2時間15分の道のりだ。
私たちの乗ったベンツのバスにはトイレもついている。が、極力使ってほしくないとのこと。
座席でばらばら落ちるものを食べるのも禁止。
ドイツ人は綺麗好きだから掃除の前にまず汚さないことを考えるらしい。
しかしドイツ人の綺麗好きは日本人の清潔好きとは全く趣を異にする。

なに城だかわからぬ城よ、ライン川よさようなら。

ライン下りの動画も見る方はこちら

 

お城の解説については
rahmelverlag出版の「マインツからケルンまで(ライン川流域の地図付)」
を参考に書かせていただきました。船着場で4ユーロにて販売。